★パンドラの箱。
歌野晶午さんの「世界の終わり、あるいは始まり」という本を読みました。今年の一冊目です。
どこまでが真実で、どこからが妄想なのか、時々わからなくなったりして、何度か戻ったりしたため、読むのにちょっと時間がかかってしまいましたが、とても面白かったです。インパクトありました。
で。
なんで、今年の一冊目がこの本なのかと言うと、年末の雑誌でSMAPの中居君が“2010年で一番印象に残った本”に挙げてたからです。
「なんだ、またSMAPかよ」って?
ええ。またSMAPですよ。
それでいいんですよ。
さて、この本の中に、ギリシャ神話の“パンドラの箱”についての記述がありました。
私はこのギリシャ神話を読んだことがなくて、よくわからないまま、“決して開けてはいけないもの”として使っていました。
パンドラの箱の内容を簡単に書いてもいいですか?
その頃の世界は病気も死ぬこともない楽園。エピメテウスとパンドラは結婚して幸せに暮らしてましたが、時が経つにつれエピメテウスはパンドラを置いて出かけるようになり、パンドラは毎日がつまらなくなります。
そしてその退屈さから、神ゼウス様に「決して開けてはならない」と言われていた箱を開けてしまうのです。
すると、中から、羽を持った虫のようなものが、次から次へと飛び出していきます。これらは“わざわい”と呼ばれるもの。「病気」「憎しみ」「妬み」「貧しさ」・・etc。
箱から出た「わざわい」達は世界のあちこちへ。人間はこれから「わざわい」に苦しめられることになるのです。
でも、箱の中には一つだけ逃げ出さずに残ったものがありました。
パンドラは「あなたはだあれ?」と尋ねます。
するとそれは、こう答えます。
「私は『きぼう』です。人間が『わざわい』に負けないよう、おてつだいをします。苦しいとき、悲しいとき、困ったときは私をよんで下さい。私はいつもあなた達の心の中にいます」
パンドラは「きぼう」のおかげで元気を取り戻し、エピメテウスと仲良く暮らし始めました。
って。
なんだよ。
テメェのせいで、世界には様々な苦しみが蔓延したってぇのに、テメェは彼氏とラブラブかよっ!パンドラめ〜、このバカヤロウがっ!
と、もう一人のブラックうみうみは言ってますが、
まぁ、いいじゃないですか。
きぼうが残ったんですから。
と、ホワイトうみうみは言ってます。
すっかり長くなりましたが、ヒトコトで言うと、「面白かった。」と言うことです。
あぁ、中居君はこの本を読んでどんなことを思ったのでしょうか?
いひひひ。
どうやら、私の心の中には“妄想”という名の「わざわい」が居るようです。心の“中”に“居る”。
皆さんの心の中にも、いつも「きぼう」がありますように。
by ホワイトうみうみ。